品評会の基準(土佐錦魚の本格飼育法)
■欠点が甚だしいものは審査しない場合がある。
★赤字は悪いところです。
1)不具魚
2)ヒレの欠損、四つ尾、強度の桜尾
3)各所の曲り、凹凸、片腹
4)尾のつまみ、重なり、不揃い、ちぢれ、めくれ
5)出目、眼のくぼみ
6)病魚
■梶ビレ一枚の魚も同等に審査する
■桜尾も軽度の魚は同等に審査する
■審査の場合総体を第一とし、その他を次の要点とする
顔・・・口、目、エラ、額、肉瑠、鼻こぶ
体・・・肌、骨格、腹、背、筒
前・・・付き、金座、親骨、渡り、反転
尾芯
後
色
■審査時の良しを原則。親魚が基本で二歳、当歳魚は先行を加味し大成する魚とする。
親魚・ニ才魚・・・・左右均整がとれ、目先、魚体の厚み、渡り、後、豪快で気品のある魚を上位とする。ただし、軽度の尾のたわみ、ひだ、重なり、浅い桜尾等は減点とし、入賞をはばむことはできない。甲乙つけ難い時には、梶ビレ2枚魚、色は黒より色がわりをしている魚を上位とする。
当歳魚・・・・・・・・・左右均整がとれていること。目先、魚体の厚み、渡り、後ともに良く前決めをしている魚。(前決めがいく分遅くても良い)甲乙つけ難い時には、梶ビレ2枚魚、色は黒より色がわりをしている魚を上位とする。
■審査に対していかなる場合でも意義を唱えることはできない
●見方(上見を基本とする)
1)土佐錦魚らしさを持つ
2)品格を重んじ、味を尊ぶ
3)風格、力強さを持つ
4)筋が通り、素直さを持つ
5)渡りがあり、極(きま)っている
●尾
1)水平を基本として、たわみ、ひだ、重なり、尾先の上下等なく、もしくは軽度のもの
2)尾芯が通り左右称にして、袋尾、ねじれ、つまみがないもの
3)三つ尾が最良にして、桜尾の軽度なもの
4)渡りがあり、親骨が太く、付け根がせり出し、先に余裕があるもの
5)金座が大きく尾をしっかりと押え、尾付けのよいもの
6)反りは一文字(一枚返し)が最良、及び折舞(二枚返し)
7)朝顔の華麗なもの
●尾筒
1)尾筒は伸びがなく(筒伸び)つまり過ぎないもの
2)太くしてふらつかないもの
3)おれのよいもの
●体
1)卵形を基本とし、後腹がはり、腹形のふくよかなもの
2)尾筒・顔及び尾とのバランスのとれたもの
3)骨格の太いもの
4)鱗は細かく整然と並ぶもの
5)背は高低すぎず、中を得ているもの(頭から背びれにかけて(背こぶ)素直にのび、盛り上がらず、尾筒にかけてしまり(背なり)のあるもの)
●顔
1)口が小さく上品なもの
2)目先があり、目幅の適度なもの
3)肉りゅうがでないもの
4)エラがこけていないもの(目の下からエラまでの線が滑らか)
●鰭
1)大きめで、素直で、曲がりのないもの
2)かじビレは二枚が最良及び一枚のもの
●色
1)濃いものが最良
2)色と模様の名称を次の如く大きく分ける
黒の部 黒
白の部 白
赤の部 素赤・猩猩
更紗の部 更紗・多赤更紗・多白更紗・背赤・背白・尾赤・尾白・腰白・面被り・面白・丹頂・窓・口紅・六鱗・おおしぼり・こしぼり
おおしぼり:尾の色
こしぼり:尾の色
●泳ぎ
1)素直で左右及び上下にくせのないもの(頭を下げて泳ぐのを 突っ込みと言う)
2)静止時によく決めるもの(綺麗に止まる魚はバランスがよい)
●手術
1)手術を要さぬ魚が理想である
2)手術を施してまた芸術的魚を作出する
3)手術後痕跡が目につかなければ最良
4)治癒していれば差しつかえない