病気について（土佐錦魚の本格飼育法）
病気になりやすく病気の多発の為：土佐錦魚は、血が濃いため体質が弱く病気になると治療が難しい。原因は水（温度や水質）であることが多いが、手を抜くと瞬く間に病気になり症状が出た時は土佐錦魚はすでに重症になってしまうケースが多く、手間が掛かる種である故、飼育を断念する方が多いのは、残念な事です。日頃の管理を怠らず愛情をもって飼育していれば病気は減らすことができます。また常に錦魚観察をしていれば魚の調子がおのずと判ってくるはずです。症状がでた時は土佐錦魚は重症ですので、わずかな変化を逃さず早めの治療をする事です。病気になる前のサインを見逃さないようにしてください。
症状と治療法
●体色が冴えない●ヒレの動きが変●動きが悪い……薬浴すると効果があります。
■エサを食べない■糞が透明■水面に浮く■体を擦る……■至急処置
★静止（水底に腹をつける）★体色が黒化★目がくぼむ……★悲しいですが諦めです。
●治療の基本：
必ず調子が悪いと思ったら餌を止めて、塩浴をして下さい。初期であれば、回復するはずです。病気の時は、まず水を半分替えてから塩や薬を入れることが基本です。塩や薬を入れた後は一切水替え餌やりはしません。調子が悪い時に餌やあげるとすぐに死にますが、やらなければ簡単には死にません
●病気の種類
白点病・綿カビ病 要感染注意
体に白点ができ、しろい綿が体表を覆い始めます。 白点病の菌は、イクチオフリウスで空気中にただよっていたり魚自体が持っていて調子が悪くなると猛威をふるいます。 水換の温度変化でも発生します。
■治療法の例■
水替え１／２メチレンブルー+マラカイトグリーン+アクリノールの薬浴、１リットルに付６ｇの塩を溶かし入れます。餌止め極力水替えをしません。土佐錦魚の病気の中では、死亡率が高い病気です。白点が１個か２個であればイソジン原液を綿棒に付け拭取ってあげます。また体を擦るような仕草があった場合は即薬浴です。
体全体に白い部分が広がっています。
黒化症
尾先が黒くなったり体表が黒化します。温度が下がると発病することがあります。原因は、激しい水替えでの温度変化や水質の悪化や急変や急激な気温低下で起こります。青水飼育から、さら水飼育に切り替えた時に発生したことがあります。
■治療法の例■
どうも低温になると活発になる細菌の仕業のようで、水替え水量１／２で、１リットルに付６ｇの塩を溶かし入れます。細菌感染の薬グリーンFゴールドリッキトをいれます。餌止めて３日ごと４／１程度の換え水をします。
エラ蓋と腹ビレの先が黒くなっています。
白雲病（くも） 要感染注意
越冬中や春先に多く発生します。コスティアの寄生によっておこります。
■治療法の例■
１リットルに付６ｇの塩を溶かし入れます。グリーンＦゴールドリキットやエルバージュをいれて薬浴また、コスティアには、ホルマリンを水100リットルに付き1.5ccに永久浴で治療します。その場合塩は入れてはいけません。
体側の両側にハッキリと雲が確認
松かさ病
細菌性の場合と、便秘による場合があるようです。細菌性の場合は非常に厄介な病気です。鱗がささくれ立ちお腹が膨れて、目がでたり、充血も伴います。
■治療法の例■
グリーンＦゴールドリキットやパラザンＤなどを使用。 便秘の場合は、正露丸を水にといて直接魚の口にいれます。飼育水に食酢を10リッターに付き３滴ほどいれるといいと聞きました。回復率は非常に低い病気です。
松ぼっくりのように鱗が立っています。
エラ病 要感染注意
酸素不足でもないのにエラを開いて口をパクパクさせている状態や、角に集まり背びれを水面に出すように浮いてきます。逆にエラが開かなかったり片エラを閉じたりしていることもあります。混みエラと言って沢山詰め込んで飼育したり、水質の悪化や極度の水の緑化などや吸虫類のダクチルギルス、ギロダクチルギルス、カラムナリスよって発症するようです。
■治療法の例■
初期は塩１リッターに6ｇをいれて治療。または、アクリノール+メチレンブルー+マラカイトグリーンに塩を加えて治療効果をあげています。
エラを開いている状態が判ると思います。
腎肥大症（腸まん）
腎臓が著しく肥大しその結果腹部が異常に膨張していまいます。原因は腎臓細尿管や輸尿管などの細胞と管腔内に粘液胞子虫が寄生して発症します。粘液胞子虫の胞子はエラミミズに取り込まれそこで放綿胞子虫に変態し夏になると水中に放出し金魚に感染するが、潜伏期間が３月～１年前後と長いようです。感染魚は腹部が著しく膨張し正常に遊泳できず最後はひっくり返ってしまい衰弱死します。
■治療法の例■
卵を持ってるようにも見えますがお腹の張り方が異常で風船のようですので簡単にわかります。これといった治療法がありません。
まるでフグのようなお腹です。
